今大地震の爪痕生々しい被災地へ
はんしんあわじ
阪神・淡路地区を襲った巨大地震の発生から1週間後の1月型日、私は単身、大阪駅から
なだく
JR神戸線にのりつぎ、神戸市灘区、中央区方面へとむかっていた。もっとも被害が大きか
ったとされる地域の調査をおこなうためだ。
けいしようはあく
調査の目的は、マンションの安全性に警鐘を鳴らした、今回の地震による被害状況を把握
するためであるが、あえて単身でのりこむ決意をしたのには、もう一つの理由があった。
私は、かねてから画一的な調査方法に疑問を感じており、調査団の一員として現地入りす
ることに強い抵抗をもっていたからである。
きじよう
われわれがいま知りたいのは、机上の論理ではなく、実際の安全性であり、被害を最小限
にくい止めるにはどうしたらいいのか、という対処方法のはずだ。たんに設計図面と照らし
合わせるだけの調査方法では、問題を解決する糸口もみえてこないと思われる。
従来からの調査方法をまつこうから否定するわけではないが、すくなくともいま、われわ
れが知りたいことを検証するためには不十分な要素が多く、調査結果が正式に発表されるの
は何年も先になるだろう。
